今回のタイトルを見て、「???」となった方も多いかもしれません。
最近、ChatGPTなどとともに、画像や動画を自動生成するAIが、いろいろなところで話題になっています。自転車に乗るパンダの絵や、雨に濡れた都会の夜、桜並木の川沿いを歩く女性の、すごくリアルな動画(Open AI社のSoraという動画生成AIで作られたもの)を、ニュースなどで見た方も多いと思います。
今回は、いつもと趣向を変えて、進歩著しいAIを使って、別荘の画像をつくってみたので紹介したいと思います。これから別荘を建てようという方にも、参考になるのではないかと思います。
言ってみれば、バーチャルDIYでしょうか。
使ったのは、マイクロソフトBing Image Creator
無料で使える画像生成AIのサイトやアプリはたくさんありますが、今回使ったのは、マイクロソフト・デザイナーの機能のひとつ”Bing Image Creator”です。
マイクロソフトのアカウントがあれば、だれでも無料で生成AIを使って画像(イラスト)を作ることができます。生成された画像も、「マイクロソフトは著作権を主張しません、ただし、仮にどこかにだれかが作った似たようなあるいは同じものがあっても責任を持ちません」ということになっています。
AIが作った別荘
画像を生成するAIは、どれも、たいてい、「プロンプト」と呼ばれる、作って欲しい画像の内容を言葉で入力するところから始まります。
試しに、もしこれから別荘を建てるなら、っとイメージしながら、「初夏の日本の山岳公園の山麓にある別荘地に立つ、コンパクトでモダンな別荘」という言葉を入力してみました。「初夏」は木々の緑が一番きれいになるだろうとの期待から入れました。
一回のプロンプト入力で、趣が異なった4つのイラストが出てきます。そのうちの2つがこれです。
ほほーぅ、今風のモダンな別荘が出てきました。なかなかいい感じです。忘忙庵の周りでも、比較的最近建った別荘の中には、これに近いテイストの四角いガラス張りの別荘がいくつかありますが、どれも豪邸ばかりでこんな小さな別荘ありません。最近は、ヘーベルハウスの広告にでてくるような、2階のベランダの手すりをガラス張りにするのもはやっていますね。
「平屋」を加えるとどうなるか?
2階建てばかり出てきたので、「平屋」という言葉を足してみました。つまり、
プロンプトに、「初夏の日本の山岳公園の山麓にある別荘地に立つ、平屋でコンパクトでモダンな別荘」と入れてみます。
左側は、平屋になりました。いい感じです。広いデッキもあり、奥のほうに屋根裏を作ってベッドスペースにすれば、そのまま使えそうな私好みのテイストです。
右側は、2階建て? 3階建て? 「平屋」というのがAIでうまく解釈されていないのかもしれません。でも、傾斜のある土地に建てる場合にはよくあるパターンです。1階(地階?)部分をガレージや庭道具の収納などに使えば、なかなか便利に使えそうです。
さて、そうは言っても、「モダン」が入ると、ひさしのない箱型の家になってしまいます。これではすぐに外壁が汚れたり木造だと外壁の痛みがきてしまいそう。そこで、「モダンな」をやめてみることにしました。
代わりに「ウッディーな」を入れてみます。
プロンプト:「初夏の日本の山岳公園の山麓にある別荘地に立つ、平屋でコンパクトでウッディーな別荘」
よくある別荘風の建物になってきました。
もっとも、最近は、アメリカンハウス系や、スウェーデンハウス系で暖炉や薪ストーブ用の煙突が着いたようなデザインもはやっているので、これはもはやクラシックな感じかもしれません。
それにしても、左の家では、玄関から階段をトントンと降りていくと川にぽちゃん!ということになってしまいますね。突っ込みどころもあります。
さて、ここから、もう少し忘忙庵に似た感じにならないかと、プロンプトを変えてみることにしました。
そうだ、富士山が入らないと
忘忙庵は、富士山麓にありますが、残念ながら忘忙庵からは富士山が見えません。でも、せっかくなので背景に富士山が入るといいなと思い、「富士山」を加え、また、いままでのイラストが傾斜地のものが多かったので、「平らな土地」という言葉も入れてみました。
プロンプト:「富士山のふもとの別荘地の平らな土地にある、コンパクトでウッディーな別荘」
富士山入りました! でも、「コンパクト」はどこかへ行ってしまい豪邸が出てきました。
左の絵は、最近はやりの緑をたくさん取り入れた都会の商業施設みたいです。右の絵は富士山の見える、箱根かどこかの山の上にある天空の城といった感じになっちゃいました。雲海が出れば観光客が押し寄せそうです。
なかなか思うようにいかないです。
「別荘」→「山小屋」にしてみよう!
「別荘」は海外、特にアメリカあたりではかなり立派なものが普通なので、代わりに「山小屋」と入れてみることにしました。また、忘忙庵は林の中に建っているので、「林間」という言葉も入れてみました。
プロンプト:「富士山のふもとの別荘地の林間にある、コンパクトでウッディーな山小屋」
さあどうでしょう?
ちょっと雰囲気が似てきました。どうやら忘忙庵は、「山小屋」のほうがイメージが近いらしいです。同じプロンプトで出てきたもう2枚は?
こちらは、登山道のような山道があったり、建物の前に休憩ができるテーブルやベンチがあったりと、本当の山小屋風に描かれています。あれ?、富士山もどこかにいってしまいました。
最後に、私は、忘忙庵で迎える朝の風景が好きなので、「明るい朝」という言葉を付け足してみました。
プロンプト:「富士山のふもとの別荘地の林間にある、コンパクトでウッディーな山小屋。明るい朝の風景」
富士山も復活したり、ちょっと朝っぽくなりましたが、今度は、登山道の途中にある山小屋的な雰囲気が強くなりました。屋根にコケや草まで生えてきています。(忘忙庵の屋根には、松の木が生えてきたことがあります💦 この話はいずれ)
実は、次の日に、もう一度最初のプロンプトを入れてみると、模型の絵のようなものが出てきて、なんと、屋上に富士山が! 2階の奥の壁越しには山の景色が見えます。1階の部屋には、一度外階段を上がってから、内階段でおりていくのでしょうか?突っ込みどころ満載で笑えます。
なかなか思ったような方向にはいかないですが、予想外の答えを返してくれるので、これから別荘を建てようという方は、自分の思い込みとは違う、ピピっとくるイメージのヒントが得られるのではないかと思います。
参考までに、タイトルの写真は、”fotor-ai”という別のサイトで作ってみました。こちらは、イラスト風ではなく、フォト風の設定です。
なんか、屋根が中華風です💦
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