どこがいい? 別荘地選びの経緯
かれこれ30数年前、1980年代のこと。世の中はバブルまっさかり。父親が現役を引退するにあたり、「退職金を使って別荘でも買うか」と言いはじめました。
とはいえ、いきなり別荘を建てる余裕があるわけでもなく、まずは「別荘地を探そう」ということになり、一家で検討を開始しました。別荘地と言っても実にさまざま。人気の軽井沢、温泉のある那須高原や箱根、海なら伊豆や房総、近場なら逗子など。マイナーな場所も含めれば、選択肢は相当あります。
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これらの中から、候補地を絞っていくことになります。
考えなければならない要素は、
- 海か山か?
- 東京からのアクセスの容易さ
- 価格と広さ
- 新旧やディベロッパー
などがあります。それぞれを検討していきます。
- 海か山か?
父親は「オレは重りもつけずに海の底を歩ける」と言うぐらいのかなづちでなので、海の発想はなく、山の避暑地の一択で迷う余地はありませんでした。そうすると、地図の緑色の、那須、軽井沢、富士五湖、箱根あたりに絞られてきます。 - アクセスは良いか?
当時、多摩地区に住んでいたので、中央道へのアクセスが便利でした。また、インターネットなどない時代、別荘の本や雑誌を見ると、「週末利用中心の場合、100km以内、おおむね2時間以内に行けるところでないと大変」と書いてありました。そうすると、那須高原や、軽井沢はちょっと大変かな~ っとなります。八ヶ岳・蓼科が時間ではぎりぎり2時間、箱根は東名までのアクセスがネックになりちょっと難しいかなという感じでした。 - 価格や広さ、4.新旧・ディベロッパー
人気次第で価格は変わりますが、それ以外にも区画の形や傾斜、取り付け道路、管理体制など、多くの要素が関係します。人気の軽井沢や箱根は単価が高く、腰が引けてしまいました。あとは現地を見ないとわかりません。
八ヶ岳・蓼科、富士五湖エリアに絞り込み
東京から100kmを地図にプロットするとこのようになります。多摩地区からだと中心は少し西にずれます。

最終的に山で、中央道沿いで手が届きそうな、八ヶ岳・蓼科、富士五湖エリアに絞り込み、現地を見にいってみることにしました。
現地を見ると…
最初に見に行ったのは蓼科高原。当時、中央道の勝沼〜小淵沢間はまだ開通しておらず、甲府昭和〜小淵沢がもうすぐ開通という時期。東京からは3時間以上かかりましたが、お手頃な土地は多くある状況でした。現地を見ると、傾斜地が多いことがわかり、当然、傾斜のゆるい場所は価格が高め。
傾斜地は別荘を建てる際、基礎工事が高くつくことが多く、土地代が安くても建築費で帳消し、あるいはそれ以上になってしまいます。中古なら建物込みなので気にしなくてもよいのですが、新築希望だった父親にはここがネックでした。
一方、富士五湖地域は富士山麓で比較的平坦。標高1000m超で涼しく、手が届く価格帯の分譲地が多く、東京から2時間以内。非常に魅力的に見えました。ただし蓼科に比べて㎡単価は2〜3倍。広さは我慢する必要がありそうでした。
富士五湖エリアに決定
最終的に、父親は 富士五湖エリア を選択。富士山麓の別荘地を購入しました。この地域は古くから別荘地として開発されていましたが、父が選んだのは比較的新しく分譲された小さめ区画。ゆるやかな傾斜と、古くに植林されたカラマツや自然の広葉樹が混じる、良い雰囲気の場所でした。

次回からは、この土地に別荘が建つまでの経緯、そして、待望の別荘ライフについて、ぼちぼちと書いていこうと思います。
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