栗めぐり 中津川ー小布施④

国内旅行

さて、メインテーマの栗から、猿や滝と横道にそれてしまいましたが、小布施に到着。栗めぐりに復帰です。

evolve 朱雀モンテビアンコ

小布施に入った日、まず最初に向かったのは、小布施栗を使ったモンブラン、「朱雀モンテビアンコ」が食べられる、evilveです。

今回の旅行のメインイベントは、小布施堂が提供する、新栗の栗そのものを「朱雀」を楽しむことですが、その前に、小布施ならではのいくつかのモンブランを楽しんでおこうということで、まずこちらに伺いました。

evolveは栗菓子で有名な小布施堂の本店や桝一酒造などが集まっている一角にあります。もともと小布施堂で「朱雀モンブラン(後述)」を開発していた人がスピンアウトして、新しいモンブラン「朱雀モンテビアンコ」を開発し、提供しているとのこと。そんな訳で、小布施堂から「朱雀」の名称をうことを許されているとのこと。建物も、小布施堂の一角、傘風楼(さんぷうろう)という建物の一部を昼間だけ借りて営業しているとのことでした。

入り口です

お昼時だったのでランチ営業もしていますが、今回はモンブランです。

メニューから迷わず、「朱雀モンテビアンコ」をオーダー。+150円でドリンクが付くので、ホットティーのセットにしました。

しばらく待つと、運ばれてきました。

最近、高級モンブランでは定番になった、注文を受けてから絞るしぼりたてモンブランです。お皿の上には、カシスのソースと写真には写っていませんが、洋ナシのソースが載せられており、また、炒った栗の渋皮で香りを付けたシロップが別添えで提供され、途中で味変しながら食べ進むことができます。

少し細めの栗クリームは、滑らかな栗ペーストに程よく甘みとクリーミーさが加わった口溶けの良いもの。

中はこのようになっていて、

上から、カスタードクリーム、栗のジェラート、生クリームの順番です。生クリームは甘さ抑えめ、冷たいジェラートが、残暑厳しい折に口の中をさっぱりとさせてくれます。渋皮シロップをかけて味変しながら食べ進めます。

ちょっと、栗クリームの層が薄いのが残念なところですが、栗を楽しむというよりはモンブランというケーキ全体を楽しむという意味で、とても美味しいものでした。ミルクティーとの相性も抜群です。

えんとつ モンブラン朱雀

小布施での2つ目の栗は、小布施堂のカフェ「えんとつ」で提供されている、「モンブラン朱雀」です。モンブラン朱雀は、最後に登場する小布施堂の栗の点心「朱雀」を洋風にアレンジしたもので、「えんとつ」でのみ提供されています。

こちらが、「えんとつ」の公式サイトです。

「えんとつ」では、通年このモンブラン朱雀を楽しむことができます。通常は店頭のウエイティングリストに記入して順番を待つ方式ですが、9月から10月中旬の新栗の季節は、込み合うため、開店前に受付で記入、または整理券方式になっているようです。予約はできず、またテイクアウトもありません。

えんとつの前の桝一酒造の中庭からは、桝一酒造のえんとつがそびえています。お店の名前の由来ですね。

席に着きました。

えんとつではモンブラン朱雀のドリンクセット、ワンメニューです。ドリンクは朱雀ブレンドや小布施産リンゴジュースにも惹かれましたが、モンブラン十相性を考えてホットミルクティーを注文。しばらく待つと、モンブラン朱雀が運ばれてきました。

こちらも、もちろんオーダーされてから絞る、しぼりたて。カシスのソースとココアのソース、そして梨が添えられています。紅茶は、

土瓶風のポットで提供され、2杯分ぐらいあり、あまり冷めずに楽しむことができます。さっそくモンブラン朱雀をいただきます。

こんもりと栗クリームが絞られ、先ほど食べたevolveの朱雀モンテビアンコに比べると、栗クリームの栗風味はより強く、栗を楽しめます。丁寧に作られており、とてもなめらかです。

断面は、(ちょっとつぶれてしまいました💦)

こんな感じで、ナッツの効いたセミフレッドアイス、生クリームなどが入っています。栗クリームの層も厚く、栗を楽しみながら、冷たいアイスで口の中がさっぱりするモンブランです。

ケーキ全体としての完成度を楽しむ朱雀モンテビアンコに対して、栗が主役で、わき役としてその他の部分を楽しむモンブラン朱雀といったところでしょうか。

こちらのモンブラン朱雀はセミフレッドアイスなどが入っていて、溶けてしまうのでテイクアウトできませんが、それをアレンジした「朱雀モンブラン」は、伊勢丹新宿店、阪急うめだ本店のデパ地下でも冬の間売っていますし、小布施堂から直接冷凍ものをお取り寄せもできます(ちょっとお高いですが)ので、小布施まで出向かなくとも小布施の栗を楽しむこともできます。

名前が似ていてややこしいです。

店舗のご案内 | 栗菓子の小布施堂(オブセドウ)
栗と北斎と花の町信州(長野県)小布施にて、こだわりの栗あんを使った栗菓子を製造販売しています。

2つのラージサイズのモンブランを食べて、おなかは満足。この日は、小布施堂と同じく小布施堂・桝一市村酒造場グループが営む桝一客殿に泊まりました。

今年の栗はちょっと遅め?

栗どころ小布施は、千曲川の河川敷から小布施の街中にかけて、栗畑が広がっています。ここのところ4年は、毎年新栗のこの季節に訪れています。

小布施に泊まった翌朝早く、涼しいうちに今年の栗の様子はと、散歩に出かけました。毎年チェックしている栗畑があります。ひときわ大きな栗がなる栗の木があるところで、いわゆる定点観測をしています。

昨年の同じ時期はは、こんな「栗ぱか」写真が撮れましたが、

今年はというと

いがが、パカっと開いている栗は見当たらず、少し黄色くはなっているものの、まだまだ青い”いが”ばかりです。

中にはこんなに大きな栗もありました。

小布施の栗は立派です。

道路から丹念に一本一本栗の木を見ていくと、やっと一つ茶色くなり始めた”いが”を見つけました。

いががちょっとだけ割れ始めたところです。

栗は桃やブドウとは逆で、暑い日が続くとなかなか成熟せず木から落ちないそうです。紅葉や落葉と同じで、ある程度涼しくなってこないと木から落ちないそうです。

小布施堂 朱雀

栗めぐりの最終日、今日はこの旅行の一番のお楽しみ、小布施堂が新栗の季節にだけ提供する栗の点心「朱雀」をいただきます。

朱雀は、採れたての新栗を蒸して裏ごししたものを、砂糖も何も加えずに、そのまま栗あんの上にふわりと盛ったもの。小布施堂がその年の栗そのものの味を確かめてもらいたいとの思いから作られたものだそうです。いわゆるケーキのモンブランとは一線を画しています。

桝一客殿の宿泊客は、桝一酒造の本宅2階の広間で朱雀をいただくことができます。予約の時間に、本宅に伺いました。

こちらが本宅です。

古ーい木造の2階建ての館です。土間で靴を脱いで、昔のおばあちゃん家にあったような、せまくて急な階段を上がると、

すべての窓が開け放たれた、気持ちの良い広間が現れます。この日も30℃を超える暑い日でしたが、広間を抜ける風が涼しく、気持ちの良い空間でした。しばらくすると、お待ちかねの朱雀が運ばれてきました。

こんもりと盛られたそうめんぐらいの太さの栗と、奉書栗という栗菓子、朱雀開きのお祝いの栗羊羹、大きな湯呑にはほうじ茶がセットされたお盆で提供されました。

湯呑が大きいので、朱雀の大きさが余りわかりませんが、かなりのボリュームがあります。

栗100%です。朱雀はお箸でいただくようになています。

栗何個分あるのでしょうか?

中には、栗あんが盛られています。

栗あんをすこしずつ和えながら、食べ進んでいきます。

くりのいがから栗を拾い、ゆでて鬼皮を割って中身を取り出して、という手間を考えると、この上なく贅沢な栗の楽しみ方です。

他にお客さんもおらず、ほうじ茶をおかわりしながら、のんびりじっくりと朱雀を堪能しました。

中津川から長野、安代温泉、小布施と栗菓子の名産地をたどった夏の旅行でしたが、今年はまだまだ暑く、秋の始まりの栗を、終わらない夏のうちに楽しむという図式でした。でも、そこは信州。どこも朝晩は涼しく、温泉街や街や栗畑の散歩を楽しむことができました。

長々と栗めぐりにお付き合いいただき、ありがとうございます。

早く、涼しい忘忙庵に行きたいです。

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