石垣島で、島グルメやダイビングを楽しみ、昔のダイビング仲間と旧交を深めました。帰りは、7月24日のANA石垣ー羽田直行便を予約していました。
7月17日 フィリピン東海上の雲のかたまり
まだ石垣島に行く前の7月17日(水)、台風は大丈夫かと調べてみると、一部の新聞に、フィリピンの東の海上に雲がまとまり始め、台風になるかもしれないという情報がありました。
まあ、まだ台風になっていないし、フィリピンの東の海上なので、石垣島方面に来るまで時間がかかるだろうと、あまり心配せず予定通り出かけました。
石垣島で落ち合う予定のダイビング仲間の一人から、「Windy.comでは、23日~24日に先島諸島に接近となっているよ、どうする?」とのメールがありました。
7月19日 Windy.comの予想
気象庁は、熱帯低気圧の段階では予想進路は出さず(計算はしていると思いますが)、台風になって初めて予想進路が出ます。
一方、海外の気象機関は、台風や熱帯低気圧の前身となる活発な対流活動である熱帯擾乱( ねったいじょうらん )の段階で、注目すべき低圧部を特定し、熱帯低気圧の発生予測と進路予想を発表しています。
中でも、チェコの起業家が立ち上げた、さまざまな気象予想サイトの情報をもとに気象を予測し、最も予測精度が高いと言われている、Windy.com という、今やワールドワイドで利用されている気象予報サイトによれば、7月19日の時点での、帰る日24日の午前1:00の予測は、
なんと、石垣島と宮古島の間に中心があるではありませんか。これでは、7月24日の帰りはおろか、前倒しにして23日に帰るもの危ないかもしれないと、台風情報から目が離せなくなりました。
余談ですが、ダイビング仲間の一人が、この最大瞬間風速の予測画面を見ながら、「Windy.comって、癒されるぅ💓」と言っていました。わかる!その気持ち!
7月20日(土) 台風3号発生
石垣島滞在中の7月20日午後3時、石垣島で絶景を楽しんでいたころ、ネットのニュースで怪しい雲が熱帯低気圧を経て台風3号になったと、報じられました。石垣島の海辺では、まだ風は強くなく真っ青な青空が広がっていました。
この時点で、進路予想は、帰る日の24日の午後から夕方には先島諸島を直撃するようになっていました。
うーん、これは帰れなくなるかもしれない、と、ちょっと心配になり始めました。
ただ、まだ、予報円は大きく、まだ東西にそれたり、先島地方に近づく日時もかなり幅が大きいと思われました。
ちなみに、今回買ったANAのチケットは、5か月ほど前の2月末に購入した「スーパーバリュー75K」という安いチケットだったので、「変更不可」となっています。もちろん、天候によって欠航になれば、手数料がかからず変更や払い戻しができますが、仕事もあるので、ともかく帰ることを優先する必要があります。
7月21日 スーパーのカップラーメンの棚はからっぽ
次の7がt21日、夕食用の買い出しにスーパーに行くと、
カップ麺の棚は、見事に空っぽ。売り場のあちこちに、
「台風対策」や「台風接近中」の表示があり、カップ麺だけでなく、ポテチや停電で冷蔵庫が泊まっても大丈夫な、常温保存の牛乳などの買い置きを促していました。
隣のスーパーでは、
カップ麺が箱売りされており、これも次々に売れていました。
宿のスタッフによれば、食料は普段からも買い置きがあるので良いが、停電が一番困る。エアコンが使えないし、ご飯も炊けない。場合によっては、水道のポンプも止まって断水もするから。
なので、雨よりも風が心配、と言っていました。もちろん、お客さんのキャンセルやダイビングボートが出せないどころか、風の影響を受けないよう船を陸に上げて固定するか、河口の奥の茂みに避難させるなど、影響は甚大です。
7月21日 欧米の進路予想は?
最近は、日本近辺の台風の進路は、アメリカやヨーロッパの関連機関も進路予想を出し、日本の報道機関もそれを参考情報として紹介するようになっています。
7月21日の時点の、アメリカ海軍の台風進路予想です。合同台風警報センター(Joint Typhoon Warning Center(JTWC))というところが情報を出しています。
24日の夜に石垣島のすぐ西側を通る予想です。次に、アメリカ海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration(NOAA))の予測。
こちらは、アンサンブル予報といって、シミュレーショの初期条件をごくわずかに変えて計算した、たくさんの予想進路を重ねたもの。中心(黒い線)が石垣島近くを通っています。
最後に、ヨーロッパ中期予測センター(European Centre for Medium-Range Weather Forecasts(ECMWF))の台風情報のページ。
こちらもアンサンブル予想です。予想進路の幅がだいぶ絞られてきており、どの進路予想を見ても24日午後から夜にかけて、石垣島周辺を直撃するのは、ほぼ間違いない状況になってきました。
そんな情報を集めていた7月21日のお昼ごろ、ANAから一通のメールが…
7月21日 チケットが変更可に
ANAからのメールのタイトルは、「【ANA】台風による運航への影響について」。そして、「搭乗便は台風による運航の影響が懸念され、悪天候などで遅延・欠航が見込まれる際、実際の運航状況に関わらず、手数料なく、ANAウェブサイトにて搭乗予定便の変更(振替)および払い戻しを承ります。」とあり、帰りの便は、チケットの種類にかかわらず、手数料なしで「変更可」になった旨のお知らせでした。
台風の進路予測から、24日の石垣島発着便は、ほぼ間違いなく全便欠航になると思われ、この日の予約をもっている人は、皆、予約を前倒しか後の日に変更すると思われたので、急いで一日前の23日の便を検索してみると、幸い、まだ空席が2席以上残っており、スマホですぐに予約を変更することができました。満席になってしまうと、当日空港に行ってキャンセル待ちを入れて待機しなければならないので、ラッキーでした。
あとは、台風が近づく中、23日の便が飛ぶかどうかです。帰る日の前の晩は、時々激しく雨が降り風が強くなりましたが、その合間は比較的穏やかでした。
7月23日 朝 24日の当初便は欠航
帰る日の朝、宿から歩いて川平湾の展望台に散歩に行くと、
どんより低い雲がたちこめ、今にも雨が降りそうな空でした。この後、20分ほど散歩をしていると、にわかに東の空が暗くなり、冷たい風がビューっと吹いてきたかと思うと、大粒の雨が降り出し、あわてて宿に戻ると、間一髪で土砂降りの雨になりました。その後も降ったり止んだり。
この時には、当初帰る予定だった翌24日の便の欠航が決まっていました。
朝食を済ませ、宿とダイビングサービスの支払いをするときに、「宿泊とダイビング1日分キャンセルですみません」というと、スタッフから「チケット変更できてよかったねぇ~。」との言葉。台風は慣れてますから、という感じです。
何があるかわからないので、少し早目に石垣空港に向かいました。空港に着くと、折り返しで私たちが乗る便になる機材がすでに到着しており、ほっと安心。
旅客機は、燃料をたくさん積んで重たく、フルスロットルで加速する離陸のほうが、燃料が少なく軽く、エンジンも絞ってゆるゆると滑空しているような着陸よりも、風に強いので、着陸できているということは、問題なく出発できるからです。
いままでの経験では、着陸は風速10m/sぐらいから、離陸は風速15m/sぐらいから見合わせになることが多いです。もちろん、機材(大きいほうが風に強い)や空港の標高、天気、気温、パイロットの技量やその他の条件で細かく決められていると思います。
石垣空港は混雑
空港は、台風に備えて帰りを早めたらしい、おみやげを抱えた人で混雑していました。搭乗便の出発までまだ1時間以上あったので、最後に地元スイーツを楽しもうと、フードコートに行くと、もう席が埋まっており、だれか経つとすぐに他の人が座ってしまうという状態。
10分ほど待って、ようやく空いた席を確保することができました。石垣島最後のお楽しみは、ミルミル本舗石垣空港店で、
ローカル色満点のジェラートにも惹かれましたが、
私は、濃厚ミルクソフトクリーム。
ミルク感が強く、ボリューム満点のソフトクリームです。そして妻は、ミルミルぜんざい。
黒糖シロップのかき氷で、カップの底には豆の甘露煮がたっぷり入っていて、大満足。
いろいろあった石垣島のダイビング仲間同窓会でしたが、一日短くなったとはいえ、のんびり楽しい滞在となりました。
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