春のシドニー① ー 羽田ーシンガポール シンガポール航空 SQ631 ビジネスクラス 搭乗記 2024年 ー

海外旅行

11月、まだまだ暖かい日が多く、紅葉のピークを迎える前に忘忙庵の冬支度を終えてしまいました。


忘忙庵の冬支度は、もう少し遅くなってから行けばいいのに、っと思う方もいらっしゃると思いますが、そうもいかない訳がありました。

11月半ばにシドニー旅行の計画が

例によって半年ほど前、今年の冬、忘忙庵を閉めてから一回海外に行きたいねと、例によってGoogleFlightで割安チケットを検索していたところ、スターアライアンスのシンガポール航空で、アジア・オセアニア方面のビジネスクラスの割安なチケットがあることを発見。これは行かない手はないと、思わずポチってしまいました。

これから数回にわたって、シドニー旅行の様子を紹介したいと思います。

利用したのはシンガポール航空ビジネスクラス

往復で利用したのは、シンガポール航空のビジネスクラスです。東京発、シンガポール経由シドニー往復ビジネスクラスで35万円ほど。コロナ後の需要回復で高騰した航空券も、少し落ち着いてきたとはいえ、このルート、普段なら最低50万円超、普通運賃なら90万円です。

乗り継ぎを含めて、片道20時間ほどと、移動に時間はかかりますが、ビジネスクラスならフルフラットシートで休めるので、体の負担は小さく、美味しいと言われるシンガポール航空の機内食を3食も楽しめるのです。

オーストラリアは、過去にシドニーとパースにそれぞれ何回か行っていますが、好きな旅行先のひとつです。半年前からの計画なので、仕事の予定より先に旅行を計画してしまえば、休みも取りやすいと、ゆったり7日間の旅行を計画していました。

「ニアミー」を使って羽田へ

往路は羽田8:50発の、シンガポール航空SQ631便、シンガポール行きからスタートです。

いつもは、羽田発の午前中の便に乗るときは、自宅から始発電車に乗り、6時頃に羽田に着くことが多いのですが、今回は、「ニアミー(Near Me)」という、空港送迎定額タクシーのサービスを使ってみました。

こちらが、公式サイトです。

ニアミーは、いくつかのサービスを提供していますが、今回は、「エアポートシャトル」という、予約制の乗り合い式空港送迎タクシーを使いました。ハイヤーやタクシーよりはるかに安い料金で自宅と空港の間を、ワンボックスタイプのハイヤー仕様の車で送迎してもらえます。乗り合い式のため、同地域の他のお客さんと同乗となることもあり、経路によっては少し余分に時間がかかることもありますが、それでも、朝夕の渋滞の時間帯でなければ、電車よりずっと早く着くことができます。ドア to エアポートターミナルなので、荷物を持っての乗り換えなどがないのはとても楽ちんです。

いままで、何回か、夜遅くに羽田に帰ってくるときに使ったことがあります。キャンペーンのクーポンがあったりすると、羽田空港から都内の自宅まで2人で¥2,500足らずということもあり、やめられなくなりそうです。運がいいと、アルファードのハイヤー仕様など超快適な車が来るときもありますが、ハイエース(もちろんタクシー仕様ですが)のときや、運転手が外国の方で、アクセルワークが”ON”or”OFF”みたいな感じで、日本人のドライバーの丁寧な運転に慣れた身には、「乗り心地悪い!」と、はずれのこともあります。

もう一つ注意が必要なのは、予約の時点では時間が確定しないこと。
利用日の少し前から、専用アプリを使い羽田着の時間帯を指定、いくつか示される候補から絞って予約を入れます。ことのとき、ちょうどよい時間帯の候補がない時もあります。予約を入れると、前日までに、自宅へに迎えに来る時間が示され、予約が確定します。

空港から利用する場合には、利用する便の到着時間が前後するので、多少余裕をもって予約することになりますが、逆に定時に着くと、待ち時間が長くなってしまうため、少々使いづらいところもあります。

シンガポール航空 機内食事前予約サービス ”BOOK the COOK”

シンガポール航空は、前回ニューヨークに行ったときに使ったアシアナ航空と並んで機内食のおいしさでは定評があります。

そして、ファーストクラス、ビジネスクラスでは、”BOOK the COOK”という、事前に機内食メニューを予約できるサービスがあります。もちろん、予約をしなくても、機内でメニューから和食・洋食などを選ぶことができますが、事前予約できるメニューは、大変種類が多く、どれにしようか迷ってしまうほどです。公式サイトでも紹介されています。

ざっと上げてみても、

<羽田発シンガポール行き>
ブイヤベースサフランポテト・ルユイユ・ガーリックトースト添え
ロースト・ラムチョップ
牛フィレのグリル柚子胡椒風味
リコッタとほうれん草のカネロニ
クレープ&エッグ
天ぷらうどん
ウナギのかば焼き
海鮮茶漬け
海鮮バラチラシ
豚骨ラーメン
シンガポールチキンライス
水餃子
シンガポール風ホッケンミー(焼きそば)
などなど、和、洋、シンガポール料理から

<シンガポール発シドニー行き>
ロブスターテルミドール(一番人気!)
アンガス牛のグリル度ビーフバーガー
牛フィレ肉炭火焼ステーキ
サザンシンガポールのバラマンディー(バラマンディー(白身魚のソテー)サルサチキンソース
ワッフルといちごのクーリ
コールドカットとチーズの盛り合わせ(サラミやスモークチキン、生ハム、プレザオビーフと各種チーズ)
ベイクドエッグスフレスモークサーモン、ほうれん草のソテー、マッシュルームクリームソース
ラムラックのローストラム肉のソース添え
鴨のラグー(鴨のモモ肉の煮込み)
牛のほほ肉、アスパラガスのグリル、セロリのピューレ、アッシュルームのラビオリハーブソース
などなど

しかも、シンガポール航空のサイトのメニュー選択画面は、写真がありません(日本語の案内もあり)。そのため、どんな雰囲気の料理がでてくるのか、なかなか想像ができません。そこで、乗ったことのある人のブログなどを探すと、ちゃんと、多くの写真を集めてレビューを書いている方がいて、その写真を参考に、選ぶことにしました。

海外に行くときは、日本発では洋食の牛ステーキ系ばかり頼んでいますが、今回はビーフステーキは、オージービーフが出てくるシドニー発にとっておいて、このフライトでは、ローストラムチョップを予約しました。

妻は、いつものように、日本発なら「和食」と、In Flight Menuから、京都の料亭「菊乃井」のシェフ村田吉弘氏の特別創作、「花恋暦」を予約しました。

ANA SUITE ラウンジで朝食

ニアミーであっという間に羽田に到着、第3ターミナルのANA SUITEラウンジで一休みです。

朝のANA SUITEラウンジには、ビュッフェコーナーに、サラダや、

パン類

おにぎりやお稲荷さんといった和食、

そして、スモークサーモンやサラミソーセージなどのコールドカットとスイーツなどデザート類

そして、ビュッフェコーナー以外に、厨房があり、スマホからオンラインで和食や洋食、麺類やカレーなどの食事をオーダーすることができます。

最初に、ビュッフェコーナーからサラダとチーズ、スモークサーモンなどをいただいてきました。

朝食に、妻はベーコンとほうれん草のキッシュ、

私はサーモンといくらの親子丼をいただきました。

これから機内食が待っているので、小ぶりなどんぶりがちょうどよく、とても美味しいサーモン丼でした。

そして、少しだけフルーツをいただき、搭乗時刻を待ちます。

シンガポール航空SQ631便(HND-SIN) 777-300ERビジネスクラス 機内のようす

搭乗時刻が近づき、ゲートに向かいます。

シンガポール航空SQ631便シンガポール行きの機材はボーイング777-300ERです。

777-300ER ビジネスクラスのシート回り

ビジネスクラスのシートはこのような感じです。

シートピッチは少々詰まっていまが、シートの幅はファストクラスかと見まがうほどです。配列は1-2-1の、ヘリンボーン(ニシンの骨)タイプ。ヘリンボーン柄といえば想像しやすいでしょうか?

herringbone

ジャケットなどの織り柄でよくある、いわゆる杉文(すぎあや)模様です。シート配置が、左の図のようになっています。

確かにヘリンボーンです。フルサービスのキャリアのビジネスクラスはフルフラットが標準となりつつあり、どの航空会社も、いかに効率よくフルフラットのシートをレイアウトするか、知恵を絞っていますね。

窓際席は、窓に向かって斜めに、真ん中の二人席は中央に向かって少し斜めに足を延ばせるようになっています。ただ、背もたれは、まっすぐ前を向いているので、足を延ばすときには背中にクッションをあてて、斜めになります。往路は、昼間の明るい時間帯のフライトだったので、左側の窓際席を指定していました。

モニター下の左の平らなところに足を載せ、奥まで足を延ばせるようになっています。前の席のひじ掛けの下あたりですね。
シートの頭のところには、タブレットなどを入れておけるスペースと、読書灯・ユニバーサルコンセント、USBジャック、HDMIジャックなどがあります。

ひじ掛けには物入れがあり、

ミネラルウォーターとヘッドフォンが入っていました、手前の部分は、テーブルが収納されています。

ヘッドフォンはノイズキャンセルタイプでした。

耳当て部分は使い捨ての不織布のカバーが添えられており、自分で耳当てにかぶせるようになっています。これを使えば清潔感があります。インフライトエンターテイメントのコントローラーは液晶パネルが付いているタイプで、常時、フライト情報を見ることができます。最近はこのタイプが増えてきました。

ディスプレイ横には、鏡と、就寝中にメガネや充電器などを入れて置ける小物入があり、それぞれ扉が付いています。

物入れは扉を開けると中に照明が点くようになっており、大変便利でした。
反対のひじ掛けには、シートコントロールのスイッチがあります。

シンガポール航空のこの路線は、ビジネスクラスでは、アメニティーキットやスリッパ、靴下、アイマスクや耳栓はリクエストベースで、お願いしないともらえません。

コロナ以来の立て直しでどこの航空会社も、地道にコストカットをしているのだと思いました。

席に座ると、ひじ掛けのところに、機内食メニューがありました。すでに、前述のBOOK the COOKで出発前に予約を済ませていますが、一応機内食の内容をチェック。例によって、私はお酒を飲みませんが、お酒好きの読者もいると思いますので、ドリンクメニューも紹介します。

機内食メニュー、ドリンクメニュー

まずは、機内食メニューから。

東京ーシンガポール間は、7時間半ほどのフライト、食事は1回です。機内で選べるメニューは和食と洋食の2種類。和食は、

「花恋暦」という名前のついた、赤坂の京料理店「菊乃井」の村田吉弘氏監修の京懐石でした。このメニューは、BOOK the COOKのメニューにもありました。 デザートは、シナモンアイスと八つ橋せんべい。そして、洋食は、

前菜が帆立のサラダ、メインは、牛フィレのソテー or チキンソテー or シンガポール料理のフライドホッケンミー(えびやきそば)から1つ選ぶようになっていました。 デザートは、柚のエクレア、チーズプレート、フルーツプレートです。

ドリンクメニュー

ドリンクメニューも紹介しましょう。

シャンパンは、シャルル・エドシック・ブリュット・リザーブ(シャンパーニュ・フランス)
白ワイン 2022 J. ド ヴィルボワ トゥレーヌ トゥーレーヌ ソーヴィニヨン ブラン(フランス)
     2021 2022 ラロッシュ シャブリ レ シャノワーヌ(ブルゴーニュ・フランス)
赤ワイン 2022 J. ド ヴィルボワ トゥレーヌ ソーヴィニヨン ブラン(ロワーヌ・フランス)
     2018 シャトー・ルーデンヌ(メドック・フランス)
     2021 フォンタナフレッダ ブリッコトンド バルベーラ(ピエモンテ・イタリア)
     2022 ボデガス カロ ‘アルマ’ マルベック(メンドーサ・アルゼンチン)
酒精強化ワイン(Fortified wine) トウニー・ポート コプケ10年もの
だそうです💦(きっと、ワインが好きな方は、どれにしよか迷ってしまうのでしょうね)

スピリッツ、ビール、ソフトドリンク

スピリッツ
 クルボアジェXOコニャック
 シーバスリーガル 12年 ブレンデッドスコッチウイスキー
 グレンデヴェロン 16年 シングルモルト ウイスキー
 ジャックダニエル テネシーウイスキー
 サントリー 知多シングルグレーンウイスキー
 グレイグース ウォッカ
 ボンベイサファイアジン
 バカルディ カルタ ブラン スーペリア ホワイトラム


日本酒 宮寒梅 純米吟醸(解説がついています)
(寒梅という名前は、有名な詩の一節「春の前の冬の花」に由来しています。宮寒梅は、この美しい季節を味わっていただきたいという願いから生まれました。手作業で栽培された美山錦を100%使用したこの特選酒は、すっきりとした酸味が後味に残る、優れた骨格を備えています。純米吟醸酒としては贅沢な45%の精米です。今日のフライトでこの酒を一杯お楽しみください)

リキュール
 ベイリーズオリジナルアイリッシュクリーム
 コアントロー オレンジ リキュール
 Choya Umeshu

ビール
 タイガー(シンガポールビール)
 ハイネケン

ノンアルコール
モクテル
 ミッドサマーブリーズ(真夏の風:リンゴ、オレンジ、パイナップルジュースを混ぜ合わせた爽快なドリンク、スプライトベース)
 ロイヤルスパークル(リンゴジュースにジンジャーエールとソーダを混ぜた甘いドリンク)
 アップルブリス
  (アップルジュースとレモンライムをセブンアップと混ぜた魅力的なリフレッシュメント)
 シトラスディライト(喉の渇きを癒すオレンジジュースとトニックウォーターのブレンド)
ミネラルウォーター
フルーツジュース
各種ソフトドリンク
ミルクなど

そして、コーヒー・紅茶です

コーヒーは、illyブランドのシングルオリジン(ブラジル、エチオピア、グアテマラ)をはじめ、 エスプレッソ、カプチーノ、カフェラテ、カフェロイヤルなどがそろっています。そして紅茶は、


シンガポールの有名紅茶ブランドTWGの各種紅茶、ハーブティー、フレーバーティーなどがそろっています。

食事はいつ?

さて、今まで乗った国際線では、深夜発便を除いて、たいてい、離陸して水平飛行に移ると、飲み物とおつまみのサービスがあり、それに続いて、メインとなる機内食(たいてい、ランチまたはディナーの位置づけ)が始まります。

今回乗ったSQ631便でも、離陸前に、「最初の鶏肉のサテのサービスの際のお飲み物はいかがなさいますか?」と聞かれ、水平飛行に移ると、ほどなく、ひじ掛けに収納されているテーブルがセットされ、

アミューズのチキンサテが運ばれてきました。飲み物は、ノンアルのシトラスディライトを選択。

見た通りの焼き鳥ですが、かかっているソースは、クラッシュピーナツ入りの甘辛いもので、一口食べると、”もうこれはアジアン!”といった味。日本ではなかなか食べられない、癖になる味です。

サテを食べ終え、さていよいよ、BOOK the COOKで予約していたメインのラムチョップ!!…
しかし、待てど暮らせど食事の準備がはじまりません。???

どうやら、東京もシンガポール(時差+1時間)も、まだ、お昼前なのでお昼の時間に合わせて用意されるようです。待つこと1時間半ほど、東京の12時半、シンガポールの11時半ごろになって、ようやくテーブルクロスが敷かれ、カトラリーがセットされ、食事の準備が始まりました。

台湾を過ぎて、フィリピン沖に差し掛かるころでした。おなかはぺっこぺこです。

お待ちかねランチ

ランチの最初は、ホタテの燻製サラダです。刻まれた焼き野菜をクリームチーズで和えた台に、軽くスモークされたホタテが載っています。

周りのベビーリーフのサラダは、ビネガーの効いたドレッシングでいただきます。

ホタテの表面はほんのりスモークされていますが、中はレア。なんとも美味しいものでした。これなら、簡単にできそうなので、次回の忘忙庵でチャレンジしてみようと思いました。1時間ほど冷燻するか、数分の熱燻で中に火が通らないよう短時間で終わらせるか、どちらが良いかは実験が必要かもしれません。結果はまた報告しますのでお楽しみに。

そしてメインのラムチョップです。

付け合わせは、しめじ、人参、ブロッコリーのソテーと、とろとろに煮込まれたラタトゥーユです、
骨付きのラム肉に、チーズとハーブを混ぜたペースト状のものを塗ってグリルしたもので、余計な味付けもなく、くさみのないラム肉の風味そのものを楽しむことができました。

デザートは、チーズプレート、フルーツ、柚子のエクレアから選びます。柚子のエクレアにとても惹かれたのですが、お腹はだいぶ満たされていたのでチーズプレートとフルーツをいただきました。

チーズとフルーツ好きの私としては、どちらも外せません。

とても大きなシャインマスカットが2粒。季節の柿も載っています。大満足のランチとなりました。

のんびり食事をとり、007の映画などを見ているうちに、機は降下を開始。あっという間にシンガポールに着きました。

次のブログでは、シンガポールのシルバー・クリスラウンジとシンガポール航空 SIN-SYD ビジネスクラスの様子を紹介します。

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