昨年は、秋から冬にかけ、なかなか寒くならず、まだ紅葉の走りの時期に忘忙庵冬支度をしなければならない状況でした。
しかしながら、冬を迎えると寒い寒い。年末から年始は、記録的寒波が日本を襲って、日本海側は大雪になるなど、しっかり寒い今日この頃です。
さて、昨年はゴールデンウィークに、ANAファーストクラスでシカゴに行った旅行記を「ちょっとシカゴ」を紹介しましたが、
今回は「年越しはシカゴ」ということで、今年(2025年)の正月休みに、またもやANAファーストクラスでシカゴに旅行をしたときのことを紹介します。冬は忘忙庵は寒いのでお預けのため、旅行記がおおくなってしまいます。
往復はマイルで取ったANAファーストクラス
ゴールデンウィークの「ちょっとシカゴ」のときは、ANAビジネスクラスで予約をし、AMC(ANAマイレージクラブ)のアップグレードポイントで、ファーストクラスにアップグレードしたわけですが、そもそもなぜビジネスクラスでシカゴに行ったかというと、一言でいうと、「安いチケットを見つけてしまったから」ということなります。なので、たまたまシカゴにいくことになったので、「ちょっとシカゴ」というタイトルになりました。
そして、今回のシカゴ行旅行は、「マイルでファーストクラスのチケットが取れたから」というのが目的地がシカゴになった理由のひとつです。毎年、正月はたいていカウントダウン花火が見られる海外都市の中から行き先を選びますが、マイルで特典旅行のチケットをとるのは激戦の正月休み、しかも夫婦二人分の特典航空券をゲットしようとなると至難の業です。
ということで、比較的予約を取りやすいのがシカゴ行きファーストクラスのチケットということになります。ただし、同じ便で夫婦二人分の特典旅行を予約するのはなかなか難しく、やむなく別の便を予約。
仕事納めが一日早い私が先にシカゴに向かい、次の日の同じ便名のフライトで妻がシカゴに向かい、現地のホテルで待ち合わせという旅程になりました。「夫婦一緒に」より「ファーストクラスに乗る」が優先ということです💦
もうすぐ顔パスが国際線に導入
12月、仕事納めも終わり、年の瀬が押し迫ったある日の早朝、まだ仕事がある妻を置いて一足先に羽田空港へ向かいました。
前日のANAからのチェックイン案内のメールに、羽田空港ではANAもチェックインカウンターで顔認証登録を済ませると、保安検査やゲートでパスポートや航空券を提示しないで済む、Face Express(顔認証)による搭乗手続きが導入され始めているとありました。
新しいもの好きなので、さっそくやってみることにしました。
ANAの案内を見ると、ANAチェックインカウンターそばの登録機で、パスポートを読ませたうえで、顔写真を登録するとこのこと。こちらの機械です。

顔写真の登録は、ものの1分もかからず終了。
さっそく、保安検査場に向かいます。保安検査の入り口には、係のお姉さんがいて「パスポートを拝見します」と言われました。「顔認証登録をしているのですが?」と聞くと、「顔認証ゲートはまだオープンしていません」と言われました。実は、ANAは第2ターミナルでは出発全便に対してFace Expressが使えますが、第3ターミナルはまだ未導入とのこと。あの登録機は、他の航空会社で使うためのものでした。
残念!
気を取り直して、ANASuiteラウンジに向かいます。

早起きして朝飯抜きなので、まずは朝食から。
Suitラウンジの朝食の時間帯には、サラダや、

スモークサーモン、ハムなど

おにぎり

各種パン、

そして、私には無用ですが、お酒コーナーには、ビール、日本酒、各種スピリッツ、ソーダ類などがあり、

サントリーの「響」「知多」「碧」をはじめ各種スピリッツ、泡盛、シャンパン、赤白のワインなど良さそげなお酒がたくさん並んでいます。すべて無料で利用でいただくことができます。お酒好きには天国のようなところですね。
ノンアルコールも、何か特別感のある飲み物があるといいですね。ちょっと悔しい感じです。
話を戻しましょう。シカゴ行きNH112便は10:25発の便で出発するとすぐにフルコースランチが出るので、食べすぎは禁物。控えめにします。
サラダコーナーから、サラダにチーズをトッピング、サラミやスモークサーモンをいただきました。

そして、メインはいつものサーモンといくらの親子丼です。サーモンづくし?の朝食。

食後には、パンコーナーにあった自家製パン「トリプルショコラ」なるものを、フルーツ、紅茶と一緒にいただきました。

クッキーのように見えますが、ココアパウダーを練りこんだデニッシュ生地でチョコレートを包んだチョコデニッシュで、カカオの苦みが効いて甘すぎずおいしい一品でした。
ほどなく搭乗時刻となり、機内に向かいます。

機材は777-300ERの新レイアウト THE Suite
機材は777-300ERの新レイアウト。ファーストクラスTHE Suiteはいちばん前に8席あります。

シートまわりは「ちょっとシカゴ①」でも紹介しているので、こちらの記事を見ていただければと思います。
フルフラットのベッドや物入れ、スマホ充電などで使える電源などはいまやビジネスクラスでもあたりまえですが、他の航空会社のファーストクラスやANAの従来と比べてThe Suiteの、良いところは、
①43インチ大型モニター(我が家のリビングのテレビより大きい!)

②ドア付き個室型シートと壁に内蔵され上着をかけられるハンガー(これは最近は他の航空会社でも採用が増えています)
➂大型のテーブル
などです。
機内安全ビデオはポケモン
すべてのドアが閉まり、ボーディングブリッジが離れるとプッシュバックが始まり、機内安全ビデオが流れます。
ANAは昨年(2024年)の8月から、特別塗装機「ピカチュウジェットNH」で、機内安全ビデオと降機ビデオで「ポケモン機内安全ビデオ」を流していましたが、12月からは国内線・国際線の全機材に展開していす。今年5月までの期間限定だそうです。

次々とポケモンのキャラクターが登場します。

以前は、歌舞伎風のビデオでだった時期もあり、海外のお客さんには好評だろうなと思いましたが、ポケモンも同じかそれ以上に人気があるに違いないです。
羽田(HND)ーシカゴ(ORD)線 ファーストクラス機内食
離陸です。

窓際席から見える滑走路のこの景色、好きです。右側か左側かどちらでみられるかは時の運です。
離陸すると、レインボーブリッジとお台場が見えました。

左のほうには、今話題のFテレビも見えました。
機内食メニュー
ほどなく水平飛行に移り、食事の支度が始まります。例よってお酒好きの読者の皆様のために、アルコール類のメニューの紹介です。
日本酒と焼酎

シャンパンと白ワイン

赤ワインとカクテル、ウイスキー、スピリッツ

ここまで、昨年5月のときとは、お酒もワインもいくつか入れ替わっています。ソフトドリンクは変わりばえしません💦

そして、ランチコースのメニューがこちらです。

和食のメインの焼き物は、マナガツオの味噌幽庵焼き、海老芋餅粉揚げ、銀杏 しめじ セリあんかけ。明日妻は、たぶんこれを選ぶでしょう。そして私が選んだ洋食のメインは、和牛フィレ肉のソテーです。
お待ちかね ファーストクラス ランチコース
最初に食前のアミューズ。

一番左のカリカリスティックがシナモンとジンジャーの風味で美味しかったです。真ん中の赤紫色のものは、フォアグラ、手前は明太子とチーズが入っていました。ちょっとずつですが、それぞれ味わい深く、宮崎煎茶といっしょに味わっていただきました。
テーブルクロスが敷かれ、カトラリーがセットされます。

いろいろなパンがある中で、くるみとチェリーが入ったものを選びました。

続いて前菜の「鰆スモークのプランダード、あわびをのせて 根セロリのスープとキャビア添え」です。マグロのスモークとズワイガニのサラダにも惹かれましたが、キャビアが決め手で選びました。

スープの素材の根セロリ(セリアックル)はセロリの一種だそうですが、セロリの香りはおだやかで生クリームたっぷりの滑らかなポタージュでした。
真ん中の部分を拡大すると、

雑穀米の台に、鰆のスモークのフレークが入ったマッシュポテト状のもの(これがプランダード)と煮アワビのスライスがのり、脇には干し柿が添えられています。そして別に添えられているのが、

キャビアです。瓶ごと提供されるのがファーストクラス流でしょうか。以前はロシア産がメジャーでしたが今はベルギー産です。

蓋を開け、専用スプーンでアワビに添えていただきました。大粒のキャビアです。

こりこりとした食感がうれしいアワビ、そしてキャビアと根セロリのスープの相性がとても良く、こんなキャビアの楽しみ方もあると再発見です。
続いてサラダ。

トッピングのチーズはたぶんグリュイエールだと思いますが、大好きです。もっとたくさん載っていてもOKです。ドレッシングは、ノンオイルゆずとサザンアイランドの2種から選べるので、ゆずドレッシングにしました。
コースでは次はコーンスープですが、たぶんおなか一杯になってしまうのでパス。メインの牛フィレのソテーに行きます。

厚み4cmはあろうかという肉厚のフィレ肉にベアルネーズソースという卵黄とバター風味のいわゆるマヨネーズ系のソースがたっぷりかかり、お皿にはステーキ定番の赤ワインソースが盛られています。
付け合わせはミニ根菜のグリルとともに「3種のポテトのドフィノワーズ」。

おそらく、ジャガイモと紅芋とサツマイモで作った3層をオーブンで焼いたグラタン、といってもベシャメルソース感はなくほぼイモのみ、という感じの目と舌を両方楽しませてくれる一品でした。
お肉の焼き加減は、

中心部にほんのりピンク色が残る状態。お肉がとても柔らかいのでこのぐらい火が入っていても、口の中でとろけるおいしさでした。
牛フィレを食べていると、CAさんが「お肉の焼き加減は大丈夫でしたか?」確認してくれます。
「バッチリです!」と私。中まで温まっていて、かつピンク色がしっかり残るのが私の理想です。
機内で食べるステーキは、たぶん、地上調理の段階で中まで最低限の火を通して、表面の焼き色をつけ、機上ではスチームオーブンで温めと最後の焼き加減を調整するものと思いますが、冷蔵庫から出したばかりの冷たいお肉を中まで温めつつ、ミディアムレアの状態に仕上げるのは相当な温度管理が必要と思われ、しかも、お客さんが食べ進めるスピードに合わせて準備をするとなると、大変なご苦労があるものと思われます。ANAのみなさんありがとうございます。
そして、デザートにまいります。
チーズプレートもチーズ好きの私としては気になるのですが、おなかも満たされてきたので、さっぱりとフルーツの盛り合わせしました。

冬場は、ふだんおいしいフルーツをなかなか食べられませんが、さすがはファーストクラス。どれも甘く、特にみかんはこれもどこかのブランドみかんだと思いますが、甘さ濃厚で特別感のあるものでした。
それにしても、機内食メニューにあった
「ブランダード」「根セロリ」「バロティーヌ」「ベアルネーズ」「ドフィノワーズ」などの単語は、普段フランス料理などとは無縁の私には、何のことやらさっぱりわからず、英語版のほうでスマホのGoogle翻訳で調べてもカタカナが出てくるだけだったりして、「何が出てくるかはお楽しみ」状態💦
このブログを書きながら、ネットで一生懸命調べています。
かといって、写真付きのメニューでは興覚めだし、どっちみち味の想像は難しいので、ANAの機内食シェフの腕と食材の買い付けにかける熱意を信じてどれにするか決めるということになります。
コースの最後は、CAさんから「暖かいお飲み物などいかがですか?」とのおすすめがあり、紅茶でしめくくりました。
メニューでは、茶葉はダルマイヤーのダージリン ファーストフラッシュとのこと。あれ?っと思うぐらい水色は薄いのですが想像以上に力強い香りのする紅茶でした。メニューの解説には、「谷間のユリを彷彿とさせます」とあります。意味するところが少しわかったような気がしました。

この茶葉の場合、チョコレートやマカロンなどの甘いプチフールには、ミルクよりストレートが合っているかもしれません。
素敵なランチコースをじっくり楽しんで、大満足。CAさんにベッドメイキングをお願いし、一休みすることにしました。

一休みのあとはデザート
3~4時間ほど寝たでしょうか?目が覚めると、機はベーリング海峡を越えつつアラスカ沖に差し掛かっていました。
CAさん「お飲み物などいかがですか?それとも何かお召し上がりになりますか?」
とお声がけがありました。
私「えーっと、チーズプレートをいただきたいのですが。」
CAさん「お飲み物はいかがしましょう?ワインなどもありますが?」
私「えっと💦 ペリエをお願いします」

4種のチーズとクルミとレーズンの薄切りパン、そしてナッツのはちみつ和え、ドライフルーツなどが添えられています。

この、ナッツのはちみつ和えとチーズの相性が抜群で、幸せを感じます。
チーズを楽しんだあとは、ランチコースのデザートの中で気になっていた、(というか、メニューの字面では何なのかさっぱりわからなくて気になっていたのですが💦)フォレノワールを食べてみることにしました。
運ばれてきたのはこちら。ん?

薄いチョコレートでくるまれたケーキに、バニラアイスが添えられ、たっぷりのカシスソースがかかっています。CAさん曰く「まわりのチョコレートは崩して食べて下さい」とのこと。
機内で、こんな手のかかったケーキがでてくると思いませんでした。
パリパリとチョコを割って崩してみると、

中は甘さ控えめのカカオにの風味豊かな大人のチョコレートのムース。おいしい!
機内で食べたデザートの中でいちばんと言っていいおいしさでした。
到着前の朝食
また一休みして、シカゴ到着まで、あと2時間を切りました。今日は朝7時過ぎにシカゴに到着なので、朝の腹ごしらえはちゃんとしようと思いつつ、でも、ランチコースで胃袋も少々疲れ気味なので、さっぱりとお茶漬けを食べることにしました。

メニューの、「お好きなときに」の軽いお食事として載っている、「鮭 磯のり茶漬け」です。おしんこ付き。宮崎煎茶でいただきました。

大きな甘塩の鮭と青のりなど海藻がトッピングされたお茶漬けで、塩味抑え目の私好みのものでした。
機はシカゴに向け降下を始め、CAさんたちが少しだけあわただしく片付けと着陸準備を終えベルトサインが出ました。
風向きの関係からか、機はシカゴオヘア国際空港そばの上空を通り越しミシガン湖の上空に出てUターン。空港への最終アプローチに入るころ、窓から素敵な風景をみることができました。

日の出前の薄暮の中、ミシガン湖岸のシカゴダウンタウンと湖岸の明かりが低い雲に半分おおわれています。ずっと眺めていたくなるような幻想的な景色でした。
たっぷり楽しんだファーストクラスフライトも間もなく終了です。次回からは、シカゴ市内街歩きとカウントダウン花火の様子などを紹介します。
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